サーキットで走らせてきた YZF-R25 に付けていたパーツを、YZF-R3 へ移していく記録のうち、プロテクター系です。転倒や巻き込みから車体・身体を守る系統で、クラッチカバー・レバーガード・マスターシリンダーガードなどが含まれます。ここで移したのは、チェーンまわりを外側から覆うドライブチェーンガードと、あわせて新調したスタンドフックです。
R25 に付けていた A-TECH(エーテック)のドライブチェーンガードを R3 へ移しました。リアスプロケットとドライブチェーンの噛み合う部分を、外側から覆う黒い FRP のカバーです。R25 と R3 はスイングアームが共通なので、無加工で移せます。




| 項目 | 内容 |
| メーカー | A-TECH(エーテック) |
| 製品名 | YZF-R25 ドライブチェーンガード |
| 品番 | Y25151(黒FRP) |
| 価格 | 5,400円 |
| 素材 | 黒FRP(クリア塗装なし) |
| 適合 | YZF-R25(2015-2017)用 ※R3とはスイングアームが共通のため移植可 |
| 取付 | スイングアームにボルトオン |
※ 品番・素材・適合はメーカーの商品説明にもとづく。製品情報は A-TECH 公式の商品ページを参照
このガードは見た目のためではなく、レースで装着が義務づけられているパーツです。MFJ の JP-SPORT(旧 JP250)技術仕様 7-2-6「リアスプロケットガード」で、チェーンとスプロケットの間に手足が巻き込まれないよう噛み合い部を覆うことと定められています。板厚は最低 2mm、取り付けはスイングアームへのボルトオンか溶接です。

見落とされがちですが、この規則は材質からカーボンを除外しています。A-TECH にはカーボン版もありますが、この部品では不適合になり得るため、黒 FRP を選んでいます。
※ 出典は MFJ ロードレース競技規則(付則11 JP-SPORT技術仕様 7-2-6 リアスプロケットガード)。YZF-R3 は同仕様の JP250特別申請車両として JP-SPORT に引き継がれています。
車体の後ろを持ち上げて、メンテナンススタンドにかけるためのフックです。前に使っていたフックが転倒で壊れたので、今回は値段を優先して汎用品に新調しました。


安定性とかけやすさで勝る Vフック(J-trip JT-107V2)で受けるため、スタンドフックを付けました。移植の準備が整うまでは L受け(JT-104L2)を使っていました。

フックのネジは M6です。汎用品なのでメーカーの指定トルクはありません。M6 は径が小さく、アルミのスイングアームに留めるので、締めすぎるとネジ山を舐めやすいところです。そこで、緩み止めにネジロック剤(Permatex スレッドロッカー ブルー)を塗り、手締めで固定しました。ブルーは中強度なので、整備のときは通常の工具で外せます。


ボルトの脱着には KTC 9.5sq. コードレスラチェットレンチ(JTRE330)を使っています。
フックの取り付けそのものも規則の内側です。7-3-5-2 が「リアホイールスタンド用ブラケット(ボス)を取り付けるための加工は許可される」としています。ただし 7-3-2-2 で、必要以上に長く鋭角なものは安全上の理由から認められません。パーツごとの規則との距離感は YZF-R3 移植パーツ に一覧でまとめています。
※ ラチェットの仕様は KTC 公式サイトの JTRE330 のページを参照
サイドスタンドで駐めた車体は左に傾き、ハンドルも傾いた側へ自然に切れます。この状態でリアスタンドをかけると車体は後ろに引かれ、ハンドルが左を向いたままのため車体はやや右へずれます。下ろすときは逆に、車体が前へ押し出されます。
先に Ariete のブレーキロックで前輪ブレーキをロックしておけば、フロントタイヤが固定され、どちらの向きにも車体はずれません。リアスタンドだけで支えているときに車両が不意に前へ動き、スタンドから落ちるのも防げます。

移植パーツの一覧と、系統ごとの進み具合は YZF-R3 移植パーツ にまとめています。同じプロテクター系で先に移したのは マスターシリンダーガード(キタコ) です。
YZF-R3 の記録は YAMAHA YZF-R3 資料 に、入手した経緯は YZF-R3 納車記 に、移植元の R25 との違いは YZF-R25 と YZF-R3 の違い にまとめています。