サーキットで走らせてきた YZF-R25 に付けていたパーツを、YZF-R3 へ移していく記録のうち、プロテクター系です。転倒したときに車体を守る系統で、レバーガード・エンジンカバー・アクスルスライダーが含まれます。最初に手を付けたのはエンジンカバーです。
R25 に付けていた GB Racing(ジービーレーシング)のクラッチカバーを、そのまま R3 へ移しました。純正カバーの上から重ねて留める「2次カバー」と呼ばれる部品です。転倒したときに、地面と最初に接触するのがこのカバーになります。
| 項目 | 内容 |
| メーカー | GB Racing(ジービーレーシング/英国) |
| 製品名 | Secondary Engine Cover: Clutch/Gearbox(クラッチ/ギアボックス用 2次カバー) |
| 品番 | EC-R3-2015-2-GBR |
| 素材 | 60%ロングガラスファイバー入りナイロン |
| 適合 | YZF-R3(2015〜2018年)/MT-03(2016〜2020年) |
※ 素材・適合はメーカーの商品説明にもとづく。製品情報は GB Racing 公式サイトの当時の製品ページ(2020年時点のアーカイブ)を参照
※ EC-R3-2015-2-GBR は現在は入手できない。2017年式を含む YZF-R3 2015〜2022年用として現在売られているのは EC-R3-2019-2-GBR
単体の写真で、GBRacing のロゴの下に小さく入っているのが FIM の刻印です。
装備の基準としては、JP-SPORT の技術仕様を参考にしています。その 7-3-15「クランクケース、エンジンカバー類」では、転倒時に地面と接触する恐れのあるエンジンカバーを2次カバーで保護することを求めていて、認めている素材は次の2つです。
| 素材 | 厚さ |
| 複合材(カーボンまたはケブラー製) | 2mm 以上 |
| アルミニウム合金製 | 4mm 以上 |
ガラスファイバー入りナイロンのこのカバーは、そのどちらにも当てはまりません。
ところが同じ条文の最後に、「また、FIM公認の2次カバー(該当するエンジン用)は、材質にかかわらず使用が認められる」という一文があります。GB Racing は自社のボルトオン2次カバーについて、FIM の認定を受けた製品だと説明していて、前面の刻印はそれを示すものです。
なお2次カバーの装着義務は、2026年7月1日から施行されています。規則自体は2026年度から定められていましたが、対応パーツの供給が需要に追いつかないことを理由に、施行が7月1日まで見送られていました。
※ 規則の条文は MFJ 2026年度 国内競技規則 付則11 JP-SPORT 技術仕様(PDF)、施行日は MFJ 技術委員会「JP-SPORT クラス エンジンケース2次カバーの装着義務の猶予期間について」(2026年3月5日発行・PDF)を参照
筑波サーキットでの2回の転倒により、下部がやや削れています。取り付け前に、つや消し黒のスプレーで塗り直しました。
ボルトはすべて二面幅 8mm、締付トルクは 10N·m です。奥まった位置にあるボルトには、ロングソケットと 50mm のエクステンションバーで届かせます。
※ 締付トルクは YZF-R3 のサービスマニュアルを参照
左側(ジェネレーター側)は、才谷屋のカウルを付けた R25 では、カウルに隠れる位置でした。当時の JP250 の規則には「フェアリングの延長により接触部がカバーされる場合は2次カバーの取り付けはしなくても良い」という除外があったため、左側にはカバーを付けていません。JP-SPORT の条文からは、この除外の一文がなくなっています。ジェネレーター側のカバー(品番 EC-R3-2015-1-GBR)は現在未入手です。
移植パーツの一覧と、系統ごとの進み具合は YZF-R3 移植パーツ にまとめています。先に手を付けたのは レバー・ボルト(U-KANAYA/BIKERS) です。
YZF-R3 の記録は YAMAHA YZF-R3 資料 に、中古で入手した経緯は YZF-R3 納車記 に、移植元の R25 との違いは YZF-R25 と YZF-R3 の違い にまとめています。