YAMAHA ZeaL & CBR600RR Motorcycle Garage

中古ZeaLを買う前に見る9か所

ZeaL

2001年、中古車情報のなかで偶然 ZeaL を見つけ、すぐに電話をして翌日にはバイク屋にいました。走行7,733km の個体です(初めてのバイクにZeaL購入)。そこから5年で48,377km を走り、そのあいだに直した箇所がいくつもあります。そのほとんどは、買う前に見ておけば分かったところでした。 このページは、自分の ZeaL で実際に壊れた箇所だけを使って作った確認リストです。一般論は含みません。

先に結論

見る場所 自分のZeaLで起きたこと 放置した場合の重さ
1. フロントフォーク 納車2週間・8,600kmで左シールからオイル漏れ 軽い(シール交換)
2. チェーンガードの固定ステー 納車2日後・7,800kmで根元から折れた 軽い(溶接)
3. サイレンサーのエンド 10,808kmで錆から穴が開き、走行中に爆音化 中(マフラー交換)
4. スクープエア 転倒で破損。ZeaL専用外装で7,760円 重い(3YX専用品番)
5. クラッチハブ 社外スプロケの4度目の脱着で溝が破損 重い(8,420円+工賃+分解)
6. フロントブレーキスイッチ 樹脂製が折れ、ブレーキランプが消えなくなった 軽い(改良版は金属製)
7. 転倒歴 フォーク・ステム・フレームまで修正が入った 非常に重い(修理費15万円)
8. カムチェーンテンショナ/フュエルコック 39,500km/44,700kmで交換 中(距離で来る)
9. 車台番号 年式で部品も相場も変わる

※ 部品価格は2002〜2003年に発注したときのもの。現在の価格とは異なる

1〜3. 買ってすぐ直すことになった3か所

この3つは、納車から1万kmちょっとのあいだに全部起きました。中古で買った以上、前オーナーの時間もそのまま引き継いでいます。

フロントフォークのオイル漏れは、納車から2週間、走行8,600km で左のシールに出ました。インナーチューブに油の筋がないか、フォークの下側に埃と油が固まっていないかを見てください。ちなみに右側も後に交換していますが、これは転倒でオイル漏れが出たためで、経年劣化ではありません。

チェーンガードの固定ステーは、納車のわずか2日後、走行7,800km の深夜に折れました。走行中に異音がして、スイングアームの根元から折れているのが分かり、消防署で工具を借りて外して帰りました(異音発生)。ステーの付け根に錆や割れがないか、チェーンガードを手で揺すって確かめられます。

サイレンサーのエンド部は、10,808km で穴が開きました。走行中にいきなり爆音になったのですが、もともと錆びていて抜けの良いマフラーだった、と当時の記録に書いています(爆音仕様)。ZeaL の純正マフラーは一体型なので、エンドだけの交換ができません。溶接とグラスウールで一度しのぎ、結局は中古マフラーへ交換しました。エンド部を軽く叩いて、乾いた音か鈍い音かを聞いてください。

4〜6. ZeaL固有で高くつく3か所

ヤマハの部品番号は、頭3桁がその部品を最初に採用した機種を表します。3YX で始まる番号は ZeaL 専用で、それ以外は他機種と共有しています(ZeaL部品番号リスト)。専用品ほど、壊れたときに困ります。

スクープエアは ZeaL の顔とも言える外装で、品番は 3YX-2137B-00-95。転倒させたとき7,760円でした。末尾の「95」は色コードなので、車体色まで一致するものを探すことになります。割れや欠け、補修跡を必ず見てください。

クラッチハブは、社外スプロケットを付けている個体で特に注意が要ります。AFAM などのアルミスプロケットは純正のスタッドボルトを抜いてボルト留めしますが、このスタッドボルトは鉄の純正スプロケットを前提にした設計で、繰り返しの脱着に耐えません。私の場合、丁数を57T→55T→57T→58T と変えていき、4度目の脱着でクラッチハブの溝が破損しましたクラッチハブ破損)。社外スプロケが付いている個体なら、これまで何回スプロケットを換えたかを売り手に聞いてください。初回の交換で起こることもあります。

フロントブレーキスイッチは、初期の部品が樹脂製で、転倒の衝撃で折れます。折れると「点かない」のではなく「消えない」状態になります。私は球切れやカプラーを疑って時間を使いました(ブレーキランプ不具合)。改良版の 4BH-83980-00 は金属製で構造も違うので、見れば分かります。ブレーキレバーを離した状態でテールランプが明るいままなら、この部品です。

7. 転倒歴は「曲がった部品の一覧」で見抜く

2002年5月、雨上がりの箱根で転倒し、車体を壁にぶつけました(転倒事故)。修理から戻ってきたときの伝票には、交換部品のほかに「測定修正」と書かれた部品が並んでいました。

整備事項 対象部品
測定修正 アクスルシャフト/ホイール/ディスクプレート/フォークAssy/ステム/フレーム/ハンドルレバー/ブレーキレバー/メーターステー
溶接修理 フレームハンドルストッパー
光軸調整 ヘッドライト
修正 ブレーキペダル
部品交換 フロントフェンダ/タコメーターカバー/ヘッドライトリム/右ステップバーAssy

修理費は税込150,000円でした。ここで大事なのは、フレームとステムまで修正の対象になっているという事実です。外装と灯火類だけを新品に替えれば、写真の上では何ごともなかった車両に見えます。

ですから転倒歴を見るときは、外装ではなく上の一覧を見てください。フレームのハンドルストッパーに溶接跡はないか。ステップバーだけが新しくないか。エンジン左側のマグネットカバーに傷やクラックはないか(私の場合、転倒後にクラックが見つかりました)。ハンドルを左右に切ったとき、左右で切れ角や重さが違わないか。ZeaL のハンドル切れ角は35度です。

8. 距離で来る2か所

カムチェーンテンショナAssy は39,500km、フュエルコックのシールとバルブは44,700km でヤマハ純正部品に交換しました。どちらも走行距離が伸びた個体では交換歴を確認したい箇所です。整備記録が残っている個体なら、この2つが済んでいるかどうかを聞いてください(My ZeaLメンテナンス履歴)。

バッテリーは YTX9-BS、12V8AH です。私の場合は2年2ヶ月で寿命がきました。走行距離より、置いてあった時間で弱ります。長期在庫の個体では、価格に上乗せして考えておくのが無難です。消耗品がどのくらいの間隔で来るかは ZeaL消耗品の交換サイクル にまとめました。

9. 車台番号で年式を確定する

ZeaL の型式は FZX250、車台番号は 3YX から始まります。I型が1991年、II型が1992年から1999年です。1996年以降は番号の範囲が飛び飛びになっているため、番号を見ないと年式は決まりません。対応表は ZeaL車体番号 製造年 に載せています。

販売店の表記と車台番号が食い違うことはあります。契約の前に、実車の番号を自分で読んでください。読んだ番号は、ヤマハ発動機の 部品情報検索 に入力すればモデル年度と販売開始年月が返ってきます。メーカー自身の記録なので、販売店の表記より確かです。

タイヤは残り山より銘柄を見る

ZeaL の指定サイズはフロント110/70-17、リア140/70-17 です。装着されているタイヤの銘柄からは、前オーナーがどういう目的で乗っていたかがある程度読めます。ツーリング向けのバイアスタイヤなのか、グリップ重視のスポーツタイヤなのかで、車両にかかっていた負荷は違います。

銘柄ごとの寿命の違いは ZeaL消耗品の交換サイクル に実測値を載せました。溝の残り具合だけを見て「まだ使える」と判断すると、性格の合わないタイヤをそのまま履き続けることになります。

買ったあとに使う資料