
YZF-R3 のカスタム記録のうち、吸気・燃調・点火系です。YZF-R25で使用実績のあるプラズマブースターを、R3へ移植しました。
オカダプロジェクツ(OKADA PROJECTS)のプラズマブースター Type-Bを、R25からR3へ移植しました。イグニッションコイルの2次電流値を高め、通常1回のスパークを複数回のマルチスパークにすることで燃焼効率を高める点火強化装置です。YZF-R25/R3は左右独立2気筒のため、2ch仕様の製品を使います。

| 項目 | 内容 |
| メーカー | 有限会社OKADA PROJECTS(神奈川県川崎市高津区) |
| 製品名 | プラズマブースター(PLASMA BOOSTER)Type-B |
| 適合・価格 | 品番SB512100S(YZF-R25用として購入)・¥37,730(税込) |
| 結線 | 青線をオレンジ、グレー/赤のマイナス線に結線(R3・R25で共通の結線表) |
| 機能 | イグニッションコイルの2次電流値を約2倍に増大させ、通常1回のスパークを3回以上のマルチスパークにすることで燃焼効率を高める |
| 取り付け方式 | イグニッションコイルのプラス/マイナス配線へクイックコネクターA・Bで割り込ませる。車種の点火方式で結線先が変わり、YZF-R25/R3はトランジスタ点火方式車のためマイナス(信号)ワイヤーハーネスに結線する |
| 本体固定 | 付属の両面テープ(不足時はタイラップ併用可)。マフラー等の高温部・回転部・燃料ホース/パイプ付近には取り付け・配線しない |
| 動作確認 | エンジン始動後、本体のLEDランプ点灯で確認(車種によりLED非点灯の場合あり) |
※ 製品情報は プラズマブースター製品ページ、適合・価格・結線色はYAMAHA 2輪ラインナップを参照。取扱説明書(MC-TYPE B)は無断転載を禁じる旨の記載があるため、掲載は公式サイトの取説PDFへのリンクにとどめる
メーカーはプラズマブースターの効果として、パワー/トルクアップ・レスポンス向上・始動性の改善・エンジン振動の低減・ノッキング減少とカーボン蓄積の低減・排気ガス(CO/HC)の削減を挙げています。R25で使ってきたこの部品を、そのままR3にも引き継ぎました。
取扱説明書には、トランジスタ点火方式車向けの配線確認方法が載っています。端子をイグニッションコイルから外し、イグニッションキーをON(エンジンは始動させない)にして、テスターで12Vの電圧がかかる側を確認します。12Vかかる側がプラスで、プラズマブースターは12Vかからない側(マイナス)に接続します。整備書の配線図で決め打ちせず、実測で確定できる方法です。
実測では、左右のコイルとも配線の片側で13.70Vを計測し、この側をプラス側と特定しました。プラズマブースターは、もう一方のマイナス(信号)側に接続します。


フューエルタンクを外し、イグニッションコイルが露出するまで開けます(フューエルタンクカバーの外し方参照)。コイルの固定ボルトは二面幅8mmです。




純正のイグニッションコイルはYZF-R25とYZF-R3で共通部品です。R25で確認していた結線方法が、R3でもそのまま通用する理由のひとつです。
R25で使っていたOKD純正のクイックコネクターA・Bは移植で再利用できないため、新たに配線分岐コネクター(スコッチロック式)を用意しました。芯線の実測直径1mmから断面積を約0.79mm²と算出し、適合範囲に収まる赤を選びました。
OKD純正はA(コイル側配線に挟む分岐タップ)とB(プラズマブースターの青線に圧着する差し込み端子)の2部品構成ですが、今回使ったスコッチロックコネクターは、コイル側の配線とプラズマブースターの青線を同じ1個のクランプで挟み込む方式です。結果的に、純正A・B両方の役割を1部品で代替しました。2ch仕様のため、この接続を左右のコイルにそれぞれ1組ずつ、計2組行っています。

コイル側の配線とプラズマブースターの青線を、赤いスコッチロックコネクターにはさみ、プライヤーで圧着します。青線は本体から伸びる黒いブレイドチューブ(純正の被覆)に包まれたまま、左右のコイルへ配線しました。




本体は付属の両面テープで固定しました。アース線は黒ワイヤーに平型端子(スペードコネクタ)を圧着し、フレーム右側のボルトに共締めして固定しました。

タンクを元に戻す前に、イグニッションをONにしてLEDランプの点灯を確認します。今回は緑色LEDが2個(2ch分)、それぞれ点灯しました。


MFJ 国内競技規則 2026年度 付則11「JP-SPORT技術仕様」7-3-22は、ワイヤーハーネスについて次のように定めています。
ワイヤーハーネスは改造、変更は認められる。ただし、始動装置は公認車両と同じ方法で作動し、発電装置(フライホイール重量含む)および発電容量も公認車両の状態を維持していなければならない。
プラズマブースターはイグニッションコイルの配線に接続する装置で、始動装置・発電装置そのものを変更するものではないため、この条文の許可範囲に収まります。レバーのボルト類などと同じ、規則の内側にあるパーツです。
※ 条文は MFJ 国内競技規則 2026 付則11 JP-SPORT技術仕様(PDF)を参照
プライヤー、ソケット、KNIPEX圧着ペンチ、精密ドライバー2本、KTCコードレスラチェット、めがねレンチ、ロングノーズプライヤーを使用しました。

パーツの一覧と、系統ごとの進み具合は YZF-R3カスタム にまとめています。