YZF-R3 バックステップ移植(STRIKER SS-AA2123B)

YZF-R3 のカスタム記録のうち、操作系です。YZF-R25 で使っていた STRIKER のバックステップ(商品名はスペシャルステップキット)を、そのまま R3 へ移しました。ステップ位置は 4B(60mmバック/70mmアップ)です。

転倒で壊れた右側は、キットを買い直さずに単品のリペアパーツで直しました。

STRIKER スペシャルステップキット TypeS&R(SS-AA2123B)

STRIKERステップキットを装着したYZF-R3の右側。ブレーキペダルとステップバー
移植を終えた R3 の右側。ステップバーは標準丸バー
項目内容
メーカーSTRIKER(ストライカー)/有限会社カラーズインターナショナル
商品名STRIKERスペシャルステップキット TypeS&R
品番SS-AA2123B
適合YAMAHA ~'25 YZF-R25/ABS、~'19 YZF-R3
価格84,700円(税込)
素材・色ジュラルミン、ブラックハードアルマイト
ポジション10段階(30mmバック/30mmアップ 〜 70mmバック/80mmアップ)
ペダル左右ともボールベアリング支持。つま先までの距離も調整可能
逆シフト純正チェンジアームの反転で対応

※ 仕様・価格は STRIKER公式ネットショップの商品ページ(2026-09-06 確認)にもとづく

移植前の YZF-R3 純正ステップ

YZF-R3の純正右ステップ。ブレーキペダルとタンデムステップブラケットが付いた状態
純正の右側。上に伸びる板がタンデムステップブラケット
YZF-R3の純正左ステップ。シフトペダルとシフトロッドが付いた状態
純正の左側

シフトロッドをつないだまま R25 から外した左右一式

左右のプレートとペダル、シフトロッドがつながった状態で外してあります。

R25から外したSTRIKERステップキットの左右一式を並べた状態
R25 から外した一式
STRIKERステップキットの左側ユニット。ヒールガード、チェンジペダル、シフトロッド延長ロッド、ステップバー
左側。ヒールガード、チェンジペダル、シフトロッド延長ロッド
STRIKERステップキットの右側ユニット。ヒールガード、ブレーキペダル、リザーバータンクステー
右側。上に伸びているのがリザーバータンクステー

削れたステップバーとペダルエンドを交換

YZF-R25に装着されたままの右側ステップバー。先端が斜めに削れ落ちてエンドキャップが失われている
取り外す前。先端が斜めに削れたまま R25 に付いている
削れて先端が失われた古いステップバーと、交換した新しいステップバーを並べた状態
上が外した現物、下が交換後のバー

右側のステップバーは、これで2回目の交換です。1回目は以前の転倒で、そのとき丸バーに替えました。今回外したのはその丸バーで、2026年6月13日の筑波サーキット2000でのスポーツ走行中に転倒して削れています。

交換した部品品番価格(税込)
リペアパーツ ステップバー 標準丸バー 1本(ブラック)SS-R970500003,080円
ステップキット リペアパーツ ペダルエンドセット 単品(ブラック)SS-R000600051,320円

※ 価格は STRIKER公式ネットショップ 2026-09-06 時点。ペダルエンドセットはブレーキ側に使用。ステップバーの取付ボルトは別売のため、交換だけなら元のボルトを再使用

ペダルエンドセットは左右共通で、シャフト部・ラバー・固定用サラボルトM6の3点セットです。

Type-AC と標準丸バーの差額は1,870円

STRIKERのステップバー2本の比較。左はローレットの粗いType-AC、右はローレットの細かい標準丸バー
左が Type-AC、右が標準丸バー。ローレットのピッチが違う
標準丸バーの先端に付くジュラコン製の半球エンドキャップ
標準丸バーの先端
項目Type-AC(左に装着)標準丸バー(右に装着)
品番SS-R2SB001SS-R97050000
価格(税込)4,950円3,080円
長さ・ネジ径約80mm・M8約80mm・M8
左右共通(1台分2個)共通(1台分2個)
仕上げブラックアルマイトブラックハードアルマイト
先端金属のフランジ状キャップジュラコンエンドキャップ
PARTS LISTNo.11・税抜3,500円記載なし

※ 仕様は Type-AC の商品ページ、標準丸バーの商品ページを参照。PARTS LIST の価格は2024年9月版取扱説明書の記載で、No.11 はバーとエンドキャップ(11・20)のASS'Y

キットに標準で付くのは Type-AC で、公式ネットショップも YZF-R25/R3 にはこちらを案内しています。右側だけ標準丸バーに替えた状態で使っています。

PARTS LIST は No.1〜42 のうち33行、欠番は9つ

PARTS LIST は STRIKER 取扱説明書+PARTS LIST(PDF)の後半2ページで、部品の分解図と、番号ごとに品番・パーツ名・数量・定価を並べた表からできています。この表に丸バー(SS-R97050000)はどの行にもありません。公式ネットショップの「ステップキット リペア/オプションパーツ」に、PARTS LIST とは別系統でリペア用の単品が並んでいます。

PARTS LIST には、番号だけあって行が無いものもあります。No.7・12・18・20・21・23・33・35・39 の9つです。このうち7・12・18・21・23・33・35 はチェンジペダルASS'Y(No.5)とブレーキペダルASS'Y(No.6)に、20 はステップバーASS'Y(No.11)に内包されています。39 はどのASS'Yにも記載がありません。

18番のペダルカラーは SS-R2PC001 として1個から買えます。ペダル先端部は、上のペダルエンドセット(SS-R00060005)です。

純正ステップを外す

左側からです。シフトロッドをシフトアーム側から先に外します。ペダルごと引き出せるようになり、ステップ本体のボルトに手が入ります。

YZF-R3の純正シフトロッドをシフトアーム側から外し、シフトペダルを手で持っている状態
シフトロッドを外したところ
左側の純正ステップ取り付けボルトを、エクステンション付きのラチェットで緩めているところ
取り付けボルトはエクステンションを噛ませて緩める
純正ステップを外した後のYZF-R3左側。フレームのステップ取り付けボス2箇所が露出した状態
外した後の左側。ボルト穴は2箇所

右は、リアマスターシリンダーのプッシュロッドをブレーキペダルから切り離します。クレビスピンは割りピンで留まっています。

YZF-R3純正のリアマスターシリンダーとブレーキペダルの接続部。クレビスピンを割りピンで留めている
プッシュロッド側の接続部
外した純正右ステップに付いたままのブレーキスイッチとステー、リターンスプリング2本
純正のブレーキスイッチとステー、スプリング2本
純正ステップを外した後のYZF-R3右側。リアマスターシリンダーとブレーキスイッチが残っている状態
外した後の右側。ブレーキスイッチがぶら下がったまま

取扱説明書は、純正のブレーキスイッチステーを再使用するので無くさないよう書いています。この車両はブレーキランプごと撤去したため、ステー・スイッチ・配線・スイッチ用のスプリング2本はすべて外しました。

YZF-R3から外した純正ステップ左右一式と、配線の付いたブレーキスイッチを並べた状態
外した純正一式。中央にぶら下がっているのが取り去ったブレーキスイッチ

リザーバータンクまわりの干渉2件

この車両は2017年式で、国内の R3 は ABS が標準装備です。

1. リザーバータンクキャップの回り止めを R25 純正に替える

R3 の回り止めは、ABS の配線を留める腕が横と上に張り出した形をしています。この張り出しがフレームに当たります。

YZF-R3純正のリザーバータンク回り止め。ABS配線固定用の腕がフレーム側へ張り出している
R3 純正の回り止め
YZF-R3純正とYZF-R25純正のリザーバータンク回り止めを並べた比較。R3側が大きく張り出している
左が R3 純正、右が R25 純正
YZF-R25純正の回り止めに交換した後のリザーバータンクまわり
R25 純正に替えた後

STRIKER は年式別の注意事項として、2016年モデル以降の ABS 車はカット加工するか、ABS 無し車の純正部品に交換するよう案内しています。指定されているのは YAMAHA 純正品番 1WD-F582E-00「ホルダ、リザーブタンク」です。ここでは ABS なしの R25 から外した回り止めをそのまま使いました。

※ 年式別の注意事項は STRIKER公式ネットショップの商品ページによる。取扱説明書(PDF)はABSの有無を分けず「2016年以降の車両すべて」と記載

2. 右のタンデムステップブラケットを外してサイレンサーを吊り直す

純正の右タンデムステップブラケットは、サイレンサーステーを兼ねた厚みのある部品です。取扱説明書は2A・2B より移動量の大きいポジションで干渉するとしていて、4B でも当たりました。左のタンデムステップは、リアサスペンションのリザーバータンクブラケットの取り付け先にしています。

逃げ方は2つあります。ブラケットを外すか、リザーバータンクステーを裏返して取り付けるかです。ここではブラケットを外し、R25 で使っていた汎用のアルミステー(200mm・オフセット75mm)2本を移してサイレンサーを吊りました。ステーは曲がりを修正してから取り付けています。

YZF-R25の右側。汎用のアルミステー2本でサイレンサーを吊り、タンデムステップブラケットが付いていない状態
移植元の R25。ステーはこの状態で外している
純正タンデムステップブラケットの代わりに取り付けた汎用アルミ製サイレンサーステー2本
汎用のアルミステー。リザーバータンクとの間に隙間ができる

締め付けは 30N·m と使った工具

取扱説明書は締め付けトルクを純正に準拠としていて、数値そのものは書かれていません。ステッププレートをフレームに留めるボルトは、純正のフットレストAss'yボルトと同じ M8・30N·m で締めています。

右側のステッププレート取り付けボルトをSTAHLWILLEのトルクレンチで締めているところ
右側の本締め
左側のステッププレート取り付けボルトをSTAHLWILLEのトルクレンチで締めているところ
左側の本締め。ステップバーはこの後に付ける

キットは出荷時が仮組みの状態で届きます。ピロボールの摺動部にグリスを塗り、ボルトには低強度〜中強度のネジロック剤を使い分けました。

該当する純正の箇所サイズ締付トルク
フットレストAss'yボルトM830N·m
フットレストプレートボルトM610N·m
リヤブレーキペダルボルトM1030N·m
シフトペダルボルトM1030N·m

※ このキットで使ったのはフットレストAss'yボルトの30N·mのみ。他3行は純正の参考値。数値は YZF-R3 締め付けトルクデータから引用

使用した工具一式。STAHLWILLEのトルクレンチ、Snap-onとKTCのラチェット、Weraの六角レンチセット、10mmのコンビネーションレンチ、ニッパー
使った工具
用途工具
本締めSTAHLWILLE MANOSKOP 730N トルクレンチ
脱着・仮締めSnap-on ラチェット、KTC ラチェット、Wera 六角レンチセット、六角ビットソケット
ロックナットNEPROS 10mm コンビネーションレンチ
割りピンKNIPEX ニッパー

ポジションは4B(60mmバック/70mmアップ)

ステップ位置はステッププレートとオフセットプレートの穴の組み合わせで決まります。A列とB列で、アップ量が10mm変わります。

番号A列B列
130mmバック/30mmアップ30mmバック/40mmアップ
240mmバック/40mmアップ40mmバック/50mmアップ
350mmバック/50mmアップ50mmバック/60mmアップ
460mmバック/60mmアップ60mmバック/70mmアップ
570mmバック/70mmアップ70mmバック/80mmアップ

※ 太字が現在の設定。数値は STRIKER 取扱説明書(PDF)のポジション表による

ブレーキペダルの高さは、マスターシリンダー先端の調整ナットを緩めてプッシュロッドを回して合わせます。チェンジペダルはロッド両端のロックナットを緩めて長さを変えますが、シフトペダル側が逆ネジです。シフトパターンは純正のまま、正チェンジで使っています。

ブレーキペダルのリターンスプリングはキット側の部品で、取扱説明書が使う・使わないを好みで決めてよいとしています。この車両では使っています。

フットレストの条文(7-3-10)

装備の基準として参考にしている JP-SPORT の技術仕様は、フットレストとペダルを 7-3-10 で扱っています。改造・変更は認められ、7-3-10-1 が位置の移動も認めています。同じ条文は「ブラケットは元の取付位置に固定しなければならない」とも定めていて、このキットは純正のステップ取り付け穴2箇所をそのまま使います。

7-3-10-4 は、折りたたみ式でないフットレストの先端に「アルミニウム合金、プラスチック、テフロンあるいはそれと同等の材質でできた先端(プラグ)」を求めています。右に付けている標準丸バーのエンドキャップはジュラコン(ポリアセタール樹脂)製です。

7-3-10 が扱うのはフットレストとペダルまでです。ほかの部品に当たる条文は YZF-R3カスタムの規則一覧に並べています。

移植を終えた左側

STRIKERステップキットを装着したYZF-R3の左側。チェンジペダルとステップバー、ヒールガード
ステップバーは Type-AC のまま