二次エア(エアインダクションシステム)は、エキゾーストポートが負圧になったときにリードバルブが開き、新気を送り込んで未燃焼の排気ガスを再燃焼させる仕組みです。給排気を変えてサブコンのラピッドバイク EVOでセッティングを出すにあたり、燃調に関わらない空気が排気側へ入る経路をなくしました。

経路はエアクリーナーボックスからエアカットバルブアセンブリ、シリンダーヘッドカバーの上にあるリードバルブカバーまでの一本道です。バルブの2つの口は、サービスマニュアルの図でエアーフィルターケースから、リードバルブカバーへ、と示されています。
ホースに届くまでに、フューエルタンクとエアクリーナーボックスを外します(タンク・エアクリーナーボックスの外し方)。
リードバルブカバーは、シリンダーヘッドカバーの凹みに入れたリードバルブプレート2枚とリードバルブアセンブリを、上からボルト2本で押さえるフタです。エアカットバルブから来た空気は、このフタのニップルから入ります。
エアカットバルブは、パーツカタログでエアカットバルブアセンブリ、サービスマニュアルではエアーインダクションシステムソレノイド、またはエアーカットオフバルブと呼ばれます。ECU の信号で開閉する電磁弁で、青いカプラーはそのためのものです。
※ 呼称とバルブの動作は YZF-R25/YZF-R25A/YZF-R3A 統合サービスマニュアルの 7-17〜7-21 ページと電装編 8-151 ページによる
| 部品名称 | つないでいる区間 | 留め具 |
|---|---|---|
| ホース、ベンド2(長いほう) | エアクリーナーボックス ⇔ エアカットバルブ | クリップ 90467-16801 と 90467-16800 |
| ホース、ベンド1(短いほう) | エアカットバルブ ⇔ リードバルブカバー | クリップ 90467-16801 が2個 |
2本の見分けは留め具で付きます。短いほうは同じ品番のクリップが両端に付き、長いほうは両端で品番が違います。




ホースを抜くと、ニップルが4つ残ります。リードバルブカバーに1つ、エアカットバルブに2つ、エアクリーナーボックスに1つです。
バルブ本体は車体に付けたままにして、青いカプラーも接続したままにしています。エラーコードも警告灯も出ませんでした。

塞ぎ方は2通りです。リードバルブカバーのニップルには、先にアルミのフタを入れた短いホースをかぶせ、ホースバンド2本で締めています。エアカットバルブの2つとエアクリーナーボックスの1つはキャップです。
キャップの留め具は、エアカットバルブの2つが外したホースから抜いた純正のクリップ、エアクリーナーボックスがホースバンドです。キャップは購入先の記録が残っておらず、製品名は分かりません。使っているうちに変色しています。


ボックス側のニップルは、ボックスを車体から外さないと手が入りません。エアファンネル(KSPP)とエアフィルターでボックスを外す作業と一緒に塞いでいます。

純正パーツカタログで引くと、8点のうち7点が同一品番でした。
| 部品名称 | YZF-R25(2YD1) | YZF-R3(2YPG) |
|---|---|---|
| エアカットバルブアセンブリ | 1WD-E4840-00 | 1WD-E4840-00 |
| ホース、ベンド1 | 1WD-E4881-00 | 1WD-E4881-00 |
| ホース、ベンド2 | 1WD-E4882-00 | 1WD-E4882-01 |
| リードバルブアセンブリ | 1WD-E4890-00 | 1WD-E4890-00 |
| リードバルブカバー | 1WD-E4899-00 | 1WD-E4899-00 |
| ボルト(リードバルブカバー用・2本) | 91312-06020 | 91312-06020 |
| クリップ(ホース、ベンド1用・2個) | 90467-16801 | 90467-16801 |
| クリップ(ホース、ベンド2用・各1個) | 90467-16801/90467-16800 | 90467-16801/90467-16800 |
※ 品番は純正パーツカタログ(YZF-R25 2YD1・YZF-R3 2YPG、日本語版は YZF-R3A/YZF-R3 ABS)による
分かれるのはホース、ベンド2だけで、末尾が -00 と -01 になります。ほかの部位の品番差は YZF-R25 と YZF-R3 の違いにまとめています。

純正のクリップはスプリング式で、つかんだ位置で開いたまま保持できるプライヤーがないと外れません。ドライバーはホースバンドのねじ用です。
装備の基準にしている MFJ 国内競技規則 2026 付則11「JP-SPORT技術仕様」を全文で当たりましたが、エアインダクションと二次空気について書かれた条文はありませんでした。
関係するのはエアクリーナーボックス側の扱いです。7-3-29-1-6 は YZF-R3 を名指しして、ラム圧の追加とエアクリーナーボックスの改造を禁じています。
ほかの部品に条文がどう当たるかは YZF-R3カスタムの規則一覧と吸気・燃調・点火系の記事一覧にまとめています。
※ 7-3-29-1-6 は MFJ 国内競技規則 2026 付則11 JP-SPORT技術仕様(PDF)による