YZF-R3 アクティブのハイスロ移植とスイッチキット交換

YZF-R3 のカスタム記録のうち、操作系です。純正のスロットルホルダーと右スイッチボックスを、YZF-R25 で使っていたアクティブのスロットルキット TYPE-EVO(ハイスロットルキット)とスイッチキット TYPE-2 に替えました。

スロットルホルダーを付けるハンドルバーはバトルファクトリーの BA12-41-10 で、交換はセパハン交換と垂れ角の決め方にあります。

作業は、タンク・エアクリーナーボックス脱着でタンクとエアクリーナーボックスを外した状態から始めます。

アクティブ スロットルキット TYPE-EVO とスイッチキット TYPE-2

ACTIVE スロットルキット TYPE-EVO の一式。スロットルホルダー、グリップラバーを入れたインナーパイプ、ワイヤー2本、スロットルボディ側のケーブルブラケット
YZF-R25 から外した一式。ワイヤーの金具はステンレス
スロットルホルダーの樹脂ワイヤーブラケット。52の刻印
ワイヤーブラケットの刻印は「52」
ACTIVE スイッチキット TYPE-2 の単体。赤いキルスイッチ、橙のスターターボタン、ハザードのボタン、黒い保護チューブに包まれた配線
スイッチキット TYPE-2
項目スロットルキットスイッチキット
メーカーACTIVE(アクティブ)ACTIVE(アクティブ)
商品名スロットルキット TYPE-EVO ブラックスイッチキット TYPE-2
品番10653121383404
巻き取り径φ52/φ54(レース推奨サイズ)─
寸法(実測)ホルダー幅 24mm・インナーパイプ 120mm・全幅 150mm本体幅 34mm
機能─キル・スターター
適合YZF-R3(ABS)・YZF-R25・YZF-R25(ABS) 2015〜2018年式YZF-R3・YZF-R25 2015〜2018年式(ABS 可)。国内仕様のみ
価格21,000円(税込23,100円)5,800円(税込6,380円)

※ スロットルキットの品番・巻き取り径・適合・価格は現行の EVO2 の値で、ACTIVE 公式の スロットルキット EVO2 と スイッチキット TYPE-2 の製品ページ(2026-09-21 確認)、TYPE-2 の適合は 取扱説明書(PDF)による

ホルダー側の樹脂ワイヤーブラケットは、巻き取り径 φ54 だとスロットルが重くなりすぎるので、φ52 のほうで組んでいます。全閉から全開までのグリップの回転角は、純正の約90度に対して約60度です。グリップには純正のラバーを入れ、両端をグリップワイヤリングで固定しています。

純正の右スイッチボックスはスロットルホルダーと一体です。

右スイッチボックスとフロントストップスイッチを外す

右スイッチボックスのカプラーは、イグナイターなどが入る箱の脇にあります。

電装の箱の脇にある右スイッチボックスの白いカプラーを手で持ったところ。奥に OMRON のリレー
右スイッチボックスのカプラー
右スイッチボックスのカプラーを抜いたところ。車体側の黒いカプラーと、スイッチ側の白いカプラー
抜いたあと。車体側は黒、スイッチ側は白

フロントストップスイッチは、プラスネジ1本を抜いてマスターシリンダーから外します。

ブレーキマスターシリンダーに付いたフロントストップスイッチ。黄色と茶色の配線
マスターシリンダー側のフロントストップスイッチ
プラスネジを抜いてマスターシリンダーから外れたフロントストップスイッチ
外したフロントストップスイッチ

スロットルホルダーは六角穴付きのネジ2本で留まっています。バーエンドを外し、右スイッチボックスごとバーから抜きます。バーエンドの外し方はセパハン交換のバーエンドを外す節にあります。

スロットルボディをジョイントから持ち上げる

スロットルボディ側のケーブルブラケットを ACTIVE 品に替えるために、スロットルボディをジョイントから持ち上げます。左のエンジンマウントプレートは外していません。

純正スロットルケーブルのスロットルボディ側。ハーネスに沿って下りてくる2本のケーブル
純正のスロットルケーブル
スロットルボディに付いた純正のケーブルブラケットとケーブルの端
ケーブルの端が留まるブラケット

ジョイントのホースクランプを2つ緩めます。片方はカプラーが工具の邪魔になるので、抜いてから緩めます。

スロットルボディとジョイントをつなぐホースクランプ
ジョイントのホースクランプ
ホースクランプの六角穴ボルトと、その前にあるカプラー
カプラーが邪魔になる側
カプラーを抜き、六角レンチをホースクランプのボルトに差し込んだところ
カプラーを抜いたあと
ジョイントから持ち上げたスロットルボディ。ジョイントのゴムが見えている
ジョイントから浮いた状態

スロットルケーブルブラケットを ACTIVE 品に替える

ケーブルの端を留める六角穴付きのボルト2本を抜き、ケーブル2本をプーリーから外します。

スロットルケーブルの端をブラケットに留めるボルトに六角レンチを掛けたところ
ケーブルの端のボルト
持ち上げたスロットルボディのプーリーから純正ケーブルのインナーワイヤーを外しているところ
プーリーから外す
2本のインナーワイヤーをプーリーから外し終えたスロットルボディ
2本とも外れたところ

ブラケットはプラスネジ2本でスロットルボディに付いています。

ケーブルを外したあとの純正ケーブルブラケット。プラスネジ2本でスロットルボディに付いている
純正のブラケット
外した純正ブラケットと ACTIVE のブラケットを並べたところ。左が純正、右が ACTIVE
左が純正、右が ACTIVE
ACTIVE のブラケットをプラスネジ2本でスロットルボディに付けた状態
ACTIVE のブラケットを付けた状態

純正のスロットルケーブルを抜く

純正のケーブルはハンドルの左下と右前を通っています。途中のクランプを外します。ハンドルの左下にある針金はケーブルガイドで、付けたままケーブルを抜きます。

スロットルケーブルを留めるクランプをプラスドライバーで外しているところ
ケーブルのクランプ
ハンドルの左下を通る純正スロットルケーブルと、ケーブルを通す針金のケーブルガイド
純正ケーブルとケーブルガイド
ハンドルの右前からトップブリッジの下に入る純正スロットルケーブル
トップブリッジの下へ入る

電装の箱を留めているナットを外してずらすと、ケーブルの金属パイプが抜けます。

電装の箱の取り付けナットをラチェットで外しているところ
電装の箱の取り付けナット
電装の箱をずらし、純正スロットルケーブルの金属パイプ2本を引き抜いているところ
電装の箱をずらしたところ
外した純正右の一式。スロットルホルダーと一体の右スイッチボックス、グリップアセンブリ、スロットルケーブル2本、フロントストップスイッチ
外した純正右の一式

スイッチキット TYPE-2 を付ける

TYPE-2 をバーに付け、カプラーを車体側につなぎます。TYPE-2 には回り止めのストッパーが無く、バーに直接締めています。

BA12-41-10 の右バーに TYPE-2 を付けた状態。スロットルホルダーはまだ無い
バーに TYPE-2 だけを付けた状態
TYPE-2 のカプラーを手に持ち、車体側のカプラーにつなぐところ
TYPE-2 側のカプラー

ハイスロの取り付けとワイヤーの経路

ワイヤーは引き側(品番 1060335)と戻し側(1060336)の2本で、品番はアウターに印字されています。スロットルボディ側のナットは、引き側が1個、戻し側が2個です。YZF-R25 から外すときに印を付けて、引き側と戻し側を見分けています。

ワイヤーのアジャスターを ACTIVE のケーブルブラケットに通し、タイコをプーリーに掛けます。

ACTIVE のブラケットにアジャスター2本を通し、ワイヤーのタイコをプーリーに掛けているところ
アジャスター2本を通したケーブルブラケット
プーリーに掛かった2本のインナーワイヤーのアップ
掛かった状態

ワイヤーを純正ケーブルと同じ経路に通すと、ハンドルを左に切ったときにスロットルが重くなり、戻りも鈍くなりました。電装の箱の上を通す経路に変えています。電装の箱はナットで留め直します。

純正ケーブルと同じ経路に通したハイスロのワイヤー
純正と同じ経路
電装の箱の上を通してスロットルボディへ下ろしたハイスロのワイヤー2本
電装の箱の上

スロットルホルダーをバーに付け、ハンドルを左右いっぱいに切ってグリップをひねり、ワイヤーが干渉していないかを確かめます。遊びは YZF-R25 で合わせたままで、1.5〜3.5mm に収まっています。

右バーに付けた ACTIVE のスロットルホルダー、TYPE-2、純正ラバーのグリップ、ブレーキマスターシリンダー
ホルダーを付けた状態
下から見たスロットルホルダー。ワイヤーのステンレスパイプ2本がホルダーから出ている
下から。パイプ2本の出口
組み終えた右側を右後ろから見た状態。ハイスロ、TYPE-2、U-KANAYA のブレーキレバー
右後ろから
グリップを手でひねり、ワイヤーの干渉を確かめているところ
ワイヤーの干渉を確認
干渉なく開いて戻るプーリー(動画)

※ ワイヤーの品番・ナットの数・遊びの範囲は、ACTIVE のスロットルキットの取扱説明書(現行 EVO2 と YZF-R25/R3 用のページ)による

ホースクランプの締め付けトルクと使った工具

スロットルボディをジョイントに戻してホースクランプを締め、工具の邪魔で抜いたカプラーをつなぎます。クランプのボルトはスロットルボディジョイントクランプスクリュー(M5)で、締め付けトルクは 2.5N·m です。

ジョイントのホースクランプのボルトを六角レンチで締めているところ
ホースクランプの締め付け

※ 数値は純正の参考値で、締め付けトルク一覧の点火・吸気・センサーから引用

使った工具一式。HAZET の T型六角レンチ、エクステンションバー、プラスドライバー、六角ソケット、ソケット2個、SIGNET の10mm ラチェットめがね、nepros の10mm コンビネーションレンチ、KTC と Snap-on のラチェット
使った工具
用途工具
純正のスロットルホルダー六角ソケット 4mm、ラチェット
ホースクランプ・ケーブルの端のボルトHAZET T型六角レンチ 4mm
電装の箱のナットソケット 8・10mm、SIGNET 10mm ラチェットめがね、Snap-on ラチェット、KTC ラチェット、エクステンションバー
フロントストップスイッチ・ケーブルブラケット・ケーブルのクランププラスドライバー

スロットルホルダーの条文(7-3-11-4)

装備の基準として参考にしている JP-SPORT の技術仕様は、スロットルホルダーを 7-3-11-4 で扱っています。ホルダーとケーブルの変更・改造を認めていて、スイッチ一体式のホルダーを別体式に替えるのもこの範囲です。

7-2-1 は、スロットルグリップが手で握っていないときに自動的に閉じることを求めています。プーリーが全閉まで戻ることは、「ハイスロの取り付けとワイヤーの経路」の動画で確かめています。

7-2-2 は、キルスイッチをハンドルを握ったまま操作できる位置に付け、キルスイッチだけを赤色にすることを求めています。TYPE-2 は赤いボタンがキルです。

スイッチホルダーは 7-5-3 が取り外しとアフターマーケット部品への交換の両方を認めていて、左の取り外しはセパハン交換の左スイッチボックスを外す節に、ほかの部品の番号は YZF-R3カスタムの規則一覧にあります。

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※ 条文は MFJ 国内競技規則 2026 付則11 JP-SPORT技術仕様(PDF)による