YZF-R3 前後スプロケット交換(サンスター)とスプロケットカバー

YZF-R3 のカスタム記録のうち、駆動系です。前後のスプロケットを軽量化のためにサンスターの 325-14 と RK-118-43 へ替え、合計 727.0g 軽くなりました。フロントスプロケットカバーは、エルエイオートの CNC 製にしました。

YZF-R3の左側。エルエイオートの黒いCNCスプロケットカバーを装着した状態。肉抜きの隙間からチェーンとドライブスプロケットが見える

丁数は前14T・後43Tのまま、リアをサンスター RK-118-43 の超々ジュラルミンへ替える

二次減速比は 3.071(43/14)です。

項目フロントリア
品番325-14RK-118-43
丁数14T43T
材質クロムモリブデン鋼(SCM)超々ジュラルミン(A7075-T6)
熱処理・表面処理浸炭窒化処理/四三酸化鉄皮膜処理硬質アルマイト
耐久性(参考値)10,000〜30,000km10,000〜20,000km
置き換える純正スプロケツト,ドライブ(14T)1WD-E7460-00スプロケツト,ドリブン(43T)1WD-F5443-00

※ 材質・処理・耐久性はサンスターのスプロケットの製品情報にもとづく

RK-118 は、通常よりも肉抜きしてある製品です。サンスターは JP250 クラス向けの超軽量タイプとして出しています。

この2枚は YZF-R25 から移した部品です。リアの台紙にある適合は ELIMINATOR250/Ninja250R/Ninja250/Z250/ZZR250/YZF-R25/MT-25/MT-03(15-) で、YZF-R3 の記載はありません。R25 と R3 でスプロケットの純正品番が共通なので、そのまま付きます。

サンスターのリアスプロケットRK-118-43とフロントスプロケット325-14、RKの520MRUチェーンをパッケージのまま並べたところ
前後スプロケットと、交換用に用意した RK の 520MRU チェーン

前後スプロケットで 727.0g 軽くなった

部位外したもの組んだもの差
フロント144.0g135.0g−9.0g
リア920.0g202.0g−718.0g
合計 −727.0g

リアの 920.0g は、スプロケットと、外側に重なるブラケット・プレートを合わせた重さです。

フロントの差 9.0g には、純正に付いている静音のラバーの分が入っています。

はかりに載せた純正ドライブスプロケット。表示は144.0g
純正フロント 144.0g
はかりに載せたサンスターの325-14。表示は135.0g
サンスター 325-14 は 135.0g
はかりに載せた純正のリアスプロケットとブラケット・プレート一式。表示は920.0g
純正リアは一式で 920.0g
はかりに載せたサンスターのリアスプロケットRK-118-43。表示は202.0g
サンスター RK-118-43 は 202.0g

エルエイオートの CNC スプロケットカバーは A5052 の削り出しで3,000円

純正のカバー,チエーンケース(1WD-E5418-00)から替えました。材質はアルミ合金の A5052 です。

付属品は段付きカラー(φ18・長さ20mm)、長カラー(φ12・長さ40mm)、キャップボルト M6×20・M6×30・M6×55です。このうち M6×20 はカバーの固定用ではなく、配線をフォーミングするためのネジです。

エルエイオートの黒いCNCスプロケットカバーと、段付きカラー・長カラー・キャップボルトを並べたところ
肉抜きされたカバーとカラー2種

※ 3,000円は消費税・送料込み。仕様と価格はエルエイオートの商品ページ、取り付けの手順は同社の取付説明にもとづく

純正カバーを外し、ドライブスプロケットナットをインパクトレンチで緩める

純正カバーはフランジボルト(95022-06025)2本で留まっています。

ドライブスプロケットナットは二面幅29mmで、ねじロック剤(青)で固定されています。ギアを入れて回り止めをし、インパクトレンチで一気に緩めます。ギアは1速でも2速でもかまいません。

カバーを外したYZF-R3のドライブスプロケット。14の刻印とDIDのチェーン、左側を通る配線とギアポジションセンサーのコネクター
カバーを外した状態。配線とコネクターがすぐ横を通る
Kokenの29mmソケットを付けたインパクトレンチで、ドライブスプロケットナットを緩めているところ
インパクトレンチに29mmのソケットを付けて緩める

リアスプロケットは純正のブラケットごと外れる

リアホイールは リアアクスルシャフト交換 と同じ手順で外します。外したホイールで、スタッドボルト(90116-10065)6本に締まっているセルフロックフランジナット(95602-10200)6個を緩めます。

スプロケットの外側にブラケット1・ブラケット2・プレート1が重なり、6個のナットがこれらをまとめて締めています。サンスターの RK-118-43 はスタッドボルトに直接留めるので、外したブラケットとプレートは戻しません。

交換前のYZF-R3のリア。純正のリアスプロケットの外側にブラケットが重なり、6個のフランジナットで留まっている
交換前。純正はスプロケットの外側にブラケットが重なる
車体から外したリアホイールの上で、ラチェットをリアスプロケットのフランジナット1個に掛けているところ
車体から外したホイールの上で緩める
スプロケットとブラケットを外したYZF-R3のリアホイール。ドライブハブのスタッドボルト6本だけが残っている
ドライブハブのスタッドボルト6本が残る

リヤホイールスプロケットナットは 68N·m を対角線上に

SUNSTAR の刻印を外側に向けて置き、6個のナットを対角線上の順で締めます。1個締めたら、次はハブの中心を挟んだ向かい側のナットへ移ります。これを数回に分けて締め込み、最後の1周で 68N·m にします。

最初の1周で規定トルクまで上げると、先に締めたナットの側だけがハブに引き寄せられ、スプロケットが傾いたまま固定されます。傾いたまま回ると左右に振れ、チェーンがまっすぐかからなくなります。

YZF-R3のリアホイールに取り付けたサンスターのリアスプロケット。ドライブハブのスタッドボルト6本に直接留まっている
交換後。スプロケットがスタッドボルトに直接留まる
トルクレンチでリヤホイールスプロケットナット1個を締めているところ
トルクレンチで 68N·m

この値は 締め付けトルク一覧のリアホイール・ブレーキ に載せています。

リアホイールを戻すときは、シャフトを入れる前にチェーンをかける

ホイールを持ち上げてスイングアームに入れ、カラーが抜けないように支えながら、おおよその高さを合わせます。この状態でチェーンをリアスプロケットへかけてから、アクスルシャフトを通します。

チェーンアジャスターのロックナットは先に緩めておきます。チェーンにテンションがかかっていると、シャフトの位置調整が難しくなります。

アクスルシャフトを通す前に、サンスターのリアスプロケットへチェーンをかけた状態。ホイールはスイングアームに入れただけ
チェーンをかけたリアスプロケット。シャフトはまだ通していない

純正ドライブスプロケットには静音のラバーが付いている

緩めておいたドライブスプロケットナットとワッシャーを外し、アクスルナットを締める前にホイールを前へ押してチェーンをたるませます。チェーンを外して、フロントスプロケットを抜きます。

抜いた純正は、ラバーが歯の内側に付いています。

新しいスプロケットは溝に合わせて奥まではめ、チェーンをかけ直します。そのあと純正のワッシャー(ワツシヤ,プレート 90201-20023)を再使用し、ねじロック剤(青)を塗ったナットを仮止めします。

YZF-R3から抜いた純正ドライブスプロケット。歯の内側に黒いラバーが付き、1WDの刻印がある
純正。歯の内側に黒いラバーが付く
SUNSTARと325の刻印が入ったフロントスプロケットを、ドライブシャフトの溝に合わせてはめたところ
サンスターの 325-14 を溝に合わせてはめる
サンスターのフロントスプロケットの上に、純正のワッシャーをはめたところ
純正のワッシャーを再使用

ドライブスプロケットナットは 75N·m、回り止めはギアを入れる

ギアを入れて回り止めをしてから 75N·m で締めます。今回はギアを入れるだけで規定トルクまで締められました。ギアだけで締まらないときは、車体を下ろしてリアブレーキも併用します。

締めたあとはマーキングをします。

トルクレンチに29mmのソケットを付けて、YZF-R3のドライブスプロケットナットを締めているところ
トルクレンチで 75N·m
締め終わったドライブスプロケットナットに、白いマーカーでマーキングしているところ
ナットからスプロケットにまたがるマーキング

この値は 締め付けトルク一覧のドライブチェーン・駆動系 に載せています。

このあと、チェーンの張りを合わせて、アクスルナットを締めます。張りの合わせ方は チェーンアライメントツール、締める順番と値は リアアクスルシャフト交換 に載せています。

スプロケットカバーは上側から入れ、配線を M6×20 よりクランク側へ通す

先に、カバー中央のネジ穴へ M6×20 をねじ込みます。

カバーは上側から入れます。段付きカラーは径の太い方が手前で、細い方がチェーンガイドに入ります。上側を M6×30、下側は長カラーを挟んで M6×55 で留めます。

配線と配管は、M6×20 とエンジンの間(クランク側)を通します。フロントスプロケットに触れる位置だと、歯に巻き込まれます。

カバーを留める2本は付属のキャップボルトで、トルク管理していません。

電動ラチェットに六角ビットソケットを付けて、CNCスプロケットカバーの上側のキャップボルトを締めているところ
上側のキャップボルトを締める

スプロケット交換に使った工具

締め付けはスタビレー(STAHLWILLE)のトルクレンチです。緩める側はインパクトレンチと Koken の29mmソケットで、ほかに KTC の電動ラチェット、スナップオンのラチェット、KTC の22mm ディープソケット(BP4L-22T)、17mm と 12mm のコンビネーションレンチを使っています。

使った工具。スタビレーのトルクレンチ、スナップオンのラチェット、KTCの電動ラチェット、29mmと22mmのソケット、コンビネーションレンチ3本
使った工具一式

7-3-23 はスプロケットの材質の変更を認めている

装備の基準として参考にしている JP-SPORT の技術仕様は、スプロケットについて 7-3-23 で次のように定めています。

フロント(ドライブ)スプロケット、リア(ドリブン)スプロケットは、丁(歯)数および材質の変更が許可されるが、歯幅および取り付け位置と方法は公認車両と同じでなければならない。

材質は替えましたが、歯幅はチェーンサイズを 520 のままにしているので変わらず、取り付け位置と方法もスタッドボルト6本にナットという純正のままです。

7-2-6-1 がスプロケットガードの装着を求め、フロント側の要件を 7-2-6-3 が「車両公認時のスプロケットガードが装着されていなければならない」と定めています。この条文に当たるのは純正のドライブスプロケットカバーなので、CNC カバーに替えた時点で公認時のものではなくなりました。

7-3-23 の後半は、チェーンのサイズとジョイント方式にも掛かります。部品ごとの条文番号は YZF-R3カスタムの規則一覧にまとめています。