YZF-R3 セパハン交換と垂れ角の決め方(バトルファクトリー)

YZF-R3 のカスタム記録のうち、操作系です。純正のセパレートハンドルを、YZF-R25 で使っていたバトルファクトリーのアルミ溶接ハンドル BA12-41-10 に替えました。

スロットルと右スイッチの交換はアクティブのハイスロ移植にあります。

バトルファクトリー アルミ溶接ハンドル BA12-41-10

バトルファクトリーのアルミ溶接ハンドル BA12-41-10 の左右一式。クランプとパイプを溶接した無塗装のアルミ
YZF-R25 から外した左右一式
BA12-41-10 のクランプ部のアップ。41と10の刻印、M6の六角穴ボルト2本、溶接ビード
クランプの刻印は「41」と「10」。ボルトは M6 が2本
項目内容
メーカーバトルファクトリー
商品名アルミ溶接ハンドル
商品コードBA12-41-10
内径41φ
垂れ角10度
パイプ部全長280mm
パイプ材AL7N01・22.2φ×t3
クランプM6 ボルト2本止め
価格左右セット 14,000円(本体価格)
公式の適合参考CBR400RR/NSR250R(MC18・21・28)/〜'98 CBR600F/VTR1000F

※ 仕様・価格は バトルファクトリー公式の BA12 シリーズのページ(2026-09-21 確認)による

適合参考に YZF-R3 と YZF-R25 は載っておらず、内径の41φで選びます。公式の表では10度が在庫品で、ほかの角度は受注生産です。

セパハンの垂れ角は10度

BA12 の41φは垂れ角が 5・8・10・13・15度で、買ったあとは変えられません。YZF-R25 に乗り始めたころ、角度調整式のセパレートハンドルを付けて 8度と13度を試しました。ストレートで高すぎず、コーナーで姿勢が不自然にならない間を取って 10度です。

垂れ角を探るのに使った角度調整式セパレートハンドルの左右一式。黒
垂れ角を探るのに使った角度調整式
角度調整式セパレートハンドルのクランプ部。パイプの根元の関節を六角穴ボルトで固定する構造
ボルト3本を緩めると角度が変わる

純正セパレートハンドルの幅は670mm

YZF-R3 純正の右セパレートハンドル。スロットルグリップ、右スイッチボックス、ブレーキレバー
純正の右側
YZF-R3 純正の左セパレートハンドル。グリップ、左スイッチボックス、クラッチレバー
純正の左側

幅は左右のバーエンド間をコンベックスで測ります。純正は 670mm です。

純正セパレートハンドルの幅をコンベックスで測っているところ。右のバーエンドで目盛は670mm
純正。右のバーエンド側の目盛

バーエンドを外す(六角5mm)

バーエンドが供回りするので、ウエスを巻いてバイスグリップで押さえて緩めます。

ウエスを巻いたバーエンドをバイスグリップで押さえ、六角ソケットでボルトを緩めているところ
左側。ソケットは Ko-ken
バーエンドを外した純正左グリップの端。バーの内径が見えている
バーエンドを外したところ

左スイッチボックスとクラッチスイッチを外す(プラスネジ2本)

この車両はナンバープレートを返納済みで、ウインカーとホーンを使わないので左スイッチボックスは外します。配線はメインカプラー(リレーの手前)、ホーンの端子2本、クラッチレバーホルダーのクラッチスイッチの3か所につながっています。

YZF-R3 純正の左スイッチボックス。ヘッドライトの切替、パッシング、ウインカー、ホーン、ハザードのボタン
純正の左スイッチボックス
左スイッチのメインカプラーを抜いたところ。手に持った2つの白いカプラー
メインカプラー
フォークの脇に付いたホーンと、その端子につながる左スイッチ側の配線
ホーンの端子にも左スイッチの配線がつながる
ホーンの平型端子2本から配線を抜いたところ
端子2本を抜く

クラッチスイッチのカプラーを抜いてから、左スイッチボックスを外します。本体を留めるネジを緩めると2つに割れます。

クラッチレバーホルダーの下に付いたクラッチスイッチと、つながったままのカプラー
クラッチレバーホルダー側のクラッチスイッチ
左スイッチボックスを下から見たところ。本体を留めるプラスネジ2本
下側から見たネジの位置
ネジを緩めて2つに割れた左スイッチボックス
ネジを緩めたあと
左スイッチボックスを外したあとの純正左ハンドルバー。グリップとクラッチレバーだけが残る
外したあとの左バー

クラッチスイッチは外したままで、ニュートラルではセルは回ります。メーターに警告は出ていません。

ホーンはこの作業では端子だけ抜いて本体を残します。本体とステーを外したのはハンドルストッパーの取り付けです。

車体側に残った左スイッチのカプラーは、自己融着テープで巻いて塞ぎます。

車体側に残った左スイッチ用の白いカプラー。リレーの手前
車体側に残る左スイッチ用のカプラー
自己融着テープで巻いて塞いだカプラーを手のひらに載せたところ
巻き終わり

グリップラバーをエアーで抜く

左のグリップラバーは接着されています。マイナスドライバーを差し込んで全周の接着を剥がし、隙間からエアーガンで空気を入れて膨らませると一気に抜けます。

純正左グリップの端にマイナスドライバーを差し込み、接着を剥がしているところ
バーエンド側から差し込む
グリップラバーとバーの隙間にエアーガンのノズルを差し込んでいるところ
ノズルはラバーとバーの間
外れた純正グリップラバーと、ラバーを抜いたあとの純正左ハンドルバーを手に持ったところ
外れたラバーと裸のバー

右の純正ラバーは、YZF-R25 のときからハイスロのインナーパイプに入れたままです。

純正のバーを抜く(ピンチボルトと廻り止めボルト)

純正のバーは、フォークを挟むピンチボルト(M8)と、トップブリッジに掛かる廻り止めボルト(M6。締め付けトルクデータの「ハンドルバーボルト」)の2本で留まっています。2本を外してインナーチューブから抜き、クラッチレバーホルダーを外します。

純正左ハンドルバーのクランプ部。フォークキャップの脇にあるピンチボルトの六角穴
ピンチボルト
純正ハンドルバーのクランプ側面にある廻り止めボルト。トップブリッジに掛かる
廻り止めボルト
純正左ハンドルバーをインナーチューブから持ち上げて抜き、クラッチレバーホルダーを外しているところ
左側
左右のハンドルバーを外した YZF-R3 のフロントまわりをシート側から見た状態。トップブリッジとフォークキャップが露出し、クラッチレバーホルダーがクラッチケーブルで左に垂れている
左右とも外した状態
外した純正左の一式。左スイッチボックスと配線、ハンドルバー、グリップラバー
外した純正左の一式

右も同じ2本のボルトです。ブレーキマスターシリンダーは、ホルダー側の別の2本を抜いてバーから外します。スロットルホルダーとスイッチをバーから抜く手順はハイスロ移植の右スイッチボックスを外す節にあります。

BA12-41-10 の取り付け(インナーチューブは41.00mm)

フォークのインナーチューブ外径をデジタルノギスで測っているところ。表示は41.00mm
フォークキャップの下にノギスを当てる

クランプの M6 ボルト2本でインナーチューブを挟みます。左にクラッチレバーホルダー、右にブレーキマスターシリンダーのホルダーを移します。レバーはレバー・ボルト交換の U-KANAYA です。

BA12 では廻り止めボルトを使いません。トップブリッジの穴が開いたままになるので、純正の廻り止めボルト(長さ15mm・黒のスチール)の代わりに、手持ちにあった長さ10mm のステンレスのキャップボルト(M6)だけを締めています。

BA12-41-10 の左バーをインナーチューブに付け、クラッチレバーホルダーを移した状態
左。クラッチレバーホルダーを移した状態
BA12-41-10 の右バーをインナーチューブに付けた状態。グリップとホルダーは未装着
右
右バーにブレーキマスターシリンダーのホルダーとレバーを仮組みした状態
ブレーキマスターシリンダーのホルダーを仮組み

グリップラバーとバーエンドを付ける

ラバーは接着せず、レバー側からラバーとバーの隙間にノズルを差し、バーエンド側の端を手でふさいでエアーを入れます。ラバー全体が膨らみ、奥まで押し込めます。両端はグリップワイヤリングで固定しています。

純正グリップラバーを BA12 の左バーにエアーガンで膨らませながら入れているところ
左のラバー
純正グリップラバーを入れ終えた BA12 の左バー
左のラバーが入った状態

左のバーエンドは、純正ではなく POSH のユニバーサル NASAタイプアルミバーエンド(031074-06-10・ブラック・左右セット2,200円・税込)です。ハンドル内径14〜19mm に対応し、ゴムをバーの内径で膨らませて固定します。ネジはプラスです。BA12 は両端のバーエンド側だけ厚さが2mm で(ほかは3mm)、バー端の内径は実測18.5mm です。右(アクセル側)には、レバーガードを付ける前提でバーエンドを入れていません。

固定用のゴムを組んだバーエンド。ボルトを締めるとゴムが広がる構造
固定用のゴムを組んだバーエンド
左バーエンドをプラスドライバーで締めているところ
左バーエンドの締め付け

※ 品番・価格・対応内径は POSH 公式の NASAタイプアルミバーエンドのページ(2026-09-21 確認)による。価格は希望小売価格

組んだ幅は YZF-R25 と同じ680mm

左右のバーエンド間は 680mm で、YZF-R25 に付けていたときと変わりません。

BA12-41-10 を組んだ状態の幅をコンベックスで測っているところ。右のバーエンドで目盛は680mm
バトルファクトリー製ハンドル。右のバーエンド側の目盛
BA12-41-10 を組み終えた YZF-R3 の右のハンドルまわりを右前から見た状態。ハイスロと右スイッチも装着済み
右前から
後ろから見た YZF-R3 純正セパレートハンドルの垂れ角
純正。後ろから
後ろから見た BA12-41-10 の垂れ角。純正の写真と同じアングル
バトルファクトリー製ハンドル。後ろから
燃料タンクとカウルを外した YZF-R3 のハンドルまわりを真上から見た状態
純正。真上から
BA12-41-10 を組み終えた YZF-R3 のハンドルまわりを真上から見た状態。純正の写真と同じアングル
バトルファクトリー製ハンドル。真上から

締め付けは13N·m と使った工具

BA12 のクランプボルトの締め付けトルクは、公式ページに記載がありません。純正の M6 ハンドルバーボルトと同じ 13N·m で締めています。

該当する純正の箇所サイズ締付トルク
ハンドルバーピンチボルトM821N·m
ハンドルバーボルト(廻り止めボルト)M613N·m
グリップエンドボルトM67N·m
フロントブレーキマスターシリンダーホルダーボルトM610N·m
クラッチレバーホルダーピンチボルトM67N·m

※ BA12 のクランプに当てたのはハンドルバーボルトの13N·m。他の行は純正の参考値で、数値は 締め付けトルク一覧のハンドルまわりから引用

使った工具一式。コンベックス、バイスグリップ、HAZET の T型六角レンチ、デジタルノギス、エクステンションバー、Wera のマイナスドライバーとプラスドライバー、六角ソケット3本、トルクレンチ、KTC と Snap-on のラチェット
使った工具
用途工具
クランプの本締めトルクレンチ
バーエンド六角ソケット 5mm、バイスグリップ、プラスドライバー
クランプ・ピンチボルト・廻り止めボルト六角ソケット 4・5・6mm、HAZET T型六角レンチ 4mm、Snap-on ラチェット、KTC ラチェット、エクステンションバー
左スイッチボックスプラスドライバー
グリップラバーWera マイナスドライバー、エアーガン
計測コンベックス、デジタルノギス

ハンドルバーの条文(7-3-11-1)

装備の基準として参考にしている JP-SPORT の技術仕様は、ハンドルバーを 7-3-11-1 で扱っていて、交換と取り付け位置の変更を認めています。

7-3-11-1-3 は最低幅を450mmと定めています。

7-3-11-1-1 は、ブラケットとバーが一体式のセパレートハンドルを認めています。7-3-11-1-5 は、軽合金製ハンドルバーの補修の溶接を禁じています。

バー末端は 7-3-11-1-2 がゴムかプラスチックでのカバーか、固形物を詰めることを求めていて、左はバーエンド、右はレバーガードの取り付け部で塞いでいます。

左スイッチで操作していた部品のうち、ウインカーは 7-1-1 が取り外しを求め、ホーンは 7-4-2 で取り外しができます。スイッチホルダーの取り外しは 7-5-3 が認めています。

7-3-11 はハンドルまわりの節で、レバーとスロットルホルダーまで及びます。番号と部品の対応は YZF-R3カスタムの規則一覧にあります。

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※ 条文は MFJ 国内競技規則 2026 付則11 JP-SPORT技術仕様(PDF)による