YZF-R3 チェーン交換(RK 520MRU)

YZF-R3 の純正チェーン(DID 520VF)を、RK の 520MRU に替えました。目的は軽量化とフリクションロスの低減です。

チェーン交換後のYZF-R3の左後方。金色のRK 520MRUがリアスプロケットに掛かっている

RK 520MRU は UWリングのシールチェーンで、ジョイントはカシメ式だけ

RK は 520MRU をライトウェイトスポーツ向けモデルとしていて、シールの UWリングを次のように説明しています。

UW RINGの封入リップを3種類持つトリプルバリア構造により、グリース封入性を大幅に向上。潤滑性を維持。独特な形状で接触面積を縮小し、プレートのポリッシュ加工との相乗効果でフリクションを低減。

項目内容
銘柄520MRU(GOLD)
シールUWリング
ジョイントカシメ式(CLF)
プレート厚さ外 2.0mm / 内 1.8mm
リンク数の設定100L・110L・120L・130L
置き換える純正チエーン(DID520VF 112LE)94568-H3112

※ 諸元はアールケー・ジャパンのMRU シリーズの製品情報とチェーン諸元表、リンク数は価格表にもとづく

RK 520MRU GOLDの箱と、袋に入った120Lのチェーン、カシメジョイントの部品
520MRU の 120L と、付属のカシメジョイント

チェーン交換に使った工具は DRC プロチェーンツールと NANKAI H型3ウェイツール 520-530 SI

チェーンは DRC で切り、カシメジョイントのプレートの圧入とカシメには NANKAI を使います。

以前は DRC でカシメもしていました。DRC はジョイントピンを片側ずつカシメる方式で、NANKAI は両側のジョイントピンを同時にカシメるので、調整しやすくなります。

チェーンを切るときは、17mm のソケットと、24mm・17mm のコンビネーションレンチも使います。ほかに、NANKAI のボルトを回す 8mm の六角ビットソケット、0.57mm のワイヤーとワイヤープライヤー、カシメゲージ、スナップオンのラチェット2本を使います。

使った工具。DRCプロチェーンツール、NANKAIのH型3ウェイツール、カシメゲージ、ワイヤーとワイヤープライヤー、17mmのソケット、8mmの六角ビットソケット、スナップオンのラチェット2本、24mmと17mmのコンビネーションレンチ
チェーン交換に使った工具

DRC でピンを押し出す純正チェーンの切り方

DRC のプロチェーンツールをチェーンに掛け、ツールのボルトを 17mm のソケットで締め込んで、ピンを押し出します。ピンッという手応えで、ピンが抜けたことが手に伝わってきます。

交換前のYZF-R3のリア。DIDの純正チェーンがリアスプロケットに掛かっている
交換前。純正の DID 520VF
純正チェーンにDRCプロチェーンツールを掛けたところ
ツールをチェーンに掛ける
17mmのソケットで、DRCプロチェーンツールのボルトを締め込んでいるところ
17mm のソケットで締め込む
DRCプロチェーンツールの赤いピンで、DIDの刻印が入ったプレートからピンを押し出しているところ
ピンを押し出す
ピンを抜いて切り離した純正チェーン。端がリアスプロケットの上に垂れている
切り離した純正チェーン

チェーンの長さの決め方 ── 新品チェーンを通してフィッティングし、112コマに

切った純正チェーンの端に新品チェーンの端をワイヤーでつなぎ、回して新品チェーンをスプロケットに通します。

長さはコマ数で合わせず、車体に通してフィッティングして決めます。スプロケットの丁数によっては、長さの調整が必要になるためです。

チェーンの張り調整をした位置で両端を重ね、120L で買った 520MRU を DRC で切ります。

今回は前後スプロケットの丁数が純正と同じ 14T・43T なので、チェーンの長さも純正と同じ 112コマになりました。

DIDの純正チェーンの端と、金色の新品チェーンの端をワイヤーでつないだところ
ワイヤーでつないで、回して通す
リアスプロケットに通した新品チェーンの両端を重ね、切る位置を見ているところ
両端を重ねて長さを決める
リアスプロケットに掛けた新品チェーンに、DRCプロチェーンツールを掛けたところ。実際に切ったのは隣のピン
新品チェーンに DRC を掛ける。実際に切ったのは隣のピン

カシメジョイントでつなぎ、NANKAI でプレートを圧入する

カシメジョイントのピンに付属のグリスを塗り、チェーンの両端に通します。ピンに UWリングをはめてグリスを塗り、プレートを仮に差し込みます。

圧入の前に、ジョイント以外のリンクでチェーン幅を測っておきます。15.55mm でした。プレートは隣のプレートに当たるまで圧入します。圧入後のジョイントのチェーン幅は 15.50mm でした。

ジョイント以外のリンクでチェーン幅をデジタルノギスで測っているところ。表示は15.55mm
ジョイント以外のチェーン幅 15.55mm
グリスを塗ったカシメジョイントと、UWリング2個、プレート、付属のグリスの袋
取り付け前のカシメジョイントにグリスを塗る
新品チェーンの両端をカシメジョイントでつないだところ。中空のピンの先が見えている
カシメジョイントでつなぐ
カシメジョイントのピンにUWリングをはめ、グリスを塗ったところ
UWリングにグリス
カシメジョイントのピンにプレートを差し込んだところ
プレートを仮に差し込む
NANKAIのH型3ウェイツールをカシメジョイントに掛けたところ
NANKAI をジョイントに掛ける
圧入前のジョイントのプレートと、隣のプレートとの間にある隙間
圧入前。隣のプレートとの間に隙間がある
隣のプレートに当たるまでプレートを圧入したところ
隣のプレートに当たるまで圧入
圧入したジョイントのチェーン幅をデジタルノギスで測っているところ。表示は15.50mm
圧入後のジョイントのチェーン幅 15.50mm

チェーンのジョイントピンを両側同時にカシメ、カシメゲージで確かめる

NANKAI を2本のジョイントピンに当て、ラチェットで締め込んでカシメます。RK が示すフレアカシメ径は 5.45〜5.55mm です。カシメたあと、カシメゲージを当てて確かめます。

カシメる前のジョイントピンに、カシメゲージを当てたところ
カシメ前のピンにカシメゲージを当てる
NANKAIのH型3ウェイツールを、2本のジョイントピンに当てたところ
工具を2本のピンに当てる
ラチェットでNANKAIのH型3ウェイツールを締め込み、ジョイントピンをカシメているところ
両側のピンを同時にカシメる
カシメたあとのジョイントピンにカシメゲージを当てたところ
カシメ後。カシメゲージで確かめて問題なし

カシメたチェーンの張り方とたわみ量は チェーンアライメントツール にあります。

7-3-23 はチェーンのサイズとカシメ方式のジョイントを定めている

参考にしている JP-SPORT の技術仕様は、7-3-23 の後半でチェーンを次のように定めています。

チェーンも変更は許可されるが、サイズ(520 等)は公認車両と同じでジョイントはカシメ方式のものを使用しなければならない。

520MRU はサイズが純正と同じ 520 で、ジョイントはカシメ式です。

7-3-23 の前半はスプロケットの条文で、前後スプロケット交換で引いています。部品と条文番号の対応は YZF-R3カスタムの規則一覧にあります。