YZF-R3 の前後タイヤを、純正のミシュラン PILOT STREET から、ピレリの DIABLO SUPERCORSA SC V4(スーパーコルサ V4)に組み換えました。エアバルブはアルミ製に交換し、ホイールバランサーで静止バランスを取っています。

ピレリはスーパーコルサの SC をサーキット向けの溝付きタイヤとし、路面の状態と温度に合わせてコンパウンドを用意しています(ピレリのプレスリリース)。組み換えたタイヤは前後とも SC1 です。

サイズ表記の R がラジアル構造を示します。
| 位置 | 純正 PILOT STREET | スーパーコルサ V4 |
|---|---|---|
| 前 | 110/70-17 M/C 54H | 110/70 R17 M/C 54V |
| 後 | 140/70-17 M/C 66H | 140/70 R17 M/C 66V |
※ 純正はサービスマニュアルによる
幅・偏平率・リム径と荷重指数は同じで、速度記号が H(210km/h)から V(240km/h)に変わります。


ホイールの外し方と戻し方、アクスルナットの締め付けトルク(リア 57N·m・フロント 52N·m)は、リアアクスルシャフトとフロントアクスルシャフトの記事にあります。フロントはブレーキキャリパーを先に外します。
DRC のバルブコアドライバー D59-04-100 でバルブコアを外し、空気を抜き切ります。回しやすく、お気に入りの工具です。J-TRIP のビードブレーカーで、両側のビードを全周落とします。
ドライブハブをスプロケットごと外してから、STRAIGHT のタイヤチェンジャー 15-079 でタイヤを外します。リムを嵯峨電機工業のホイールプロテクター WP-1 で保護し、IZUMI のビードクリーム(STRAIGHT 36-772)を吹いて、PB のタイヤレバーでマウントヘッドをタイヤとリムの間に差し込み、ハンドルで回します。下側のビードはタイヤレバーを併用して外します。チェンジャーの組み立てはタイヤチェンジャーの使い方にあります。




28200055 は純正ホイール対応のエアバルブで、全長 30mm、重さ 8g です。本体、ゴムブッシュ、段付ナット、アルミのキャップで1組です。ゴムブッシュは本体に組み込まれています。
純正のゴムバルブは、KNIPEX のニッパーで根元を切ります。
GALE SPEED のバルブを、リムのタイヤ側から差し込みます。段付ナットは段の側をホイールに向け、バルブの頭の溝をコインドライバーでタイヤ側から押さえながら、KTC ネプロスの 14mm コンビネーションレンチで締めます。締め付けトルクは取扱説明書に指定がありません。







GALE SPEED ストレートバルブの取扱説明書は、約100km走ったあとに石けん水などでエア漏れを点検し、漏れていれば増し締めして、その後は500kmごとに点検するよう求めています。
重い場所はバルブの重さで変わるので、バルブを替えたあと、タイヤを組む前に測ります。
バトルファクトリーの折りたたみ式ホイールバランサー(BA00-100、シャフトは別売)に、アクスルと同じ径のシャフトでホイールを載せます。シャフトはリアが 17φ(BA00-100-17)、フロントが 15φ(BA00-100-15)です。フロントは、純正のウェイト(20g)を外してから載せます。ホイールを軽く回して止まったときの一番下が、一番重い場所です。そこに丸シールを貼ります。


赤いマークは、PIRELLI のロゴの横に2つあります。ピレリのテクニカルカタログ(英語の PDF)は、p.73 で赤い点を次のように説明しています。
一部のピレリのタイヤには、サイドウォールに赤い点があります。これは最も軽い位置を示し、バルブの隣に来るように配置してください。
※ 英語の原文を訳したもの
乗用車用タイヤでは、同じ赤い丸の意味が違います。赤い丸はユニフォミティ(タイヤの均一性)にかかわるユニフォミティマークで、軽点は黄色い丸の軽点マークで示します(タイヤメーカーの用語解説: ダンロップ、ヨコハマ)。
タイヤ側面の矢印を、ホイールが前に進むときの回転方向に合わせます。そのうえで、赤いマークを、バルブの近くに貼った丸シールに合わせます。
組むときは、ビードクリームを吹いて1本目のビードを入れ、2本目はデイトナのビードダウンキーパーをリムに2個付けて、タイヤレバーを併用して入れます。


空気を入れてビードを上げたら、アサヒのゲージボタルで、空気圧を車両の指定値(冷間時 前 200kPa・後 250kPa)に合わせます。サーキットを走るときは、ピレリの指定値に合わせます。
| 位置 | 冷間 | 温間 |
|---|---|---|
| 前(110/70) | 200〜220kPa | 200〜230kPa |
| 後(140/70) | 170〜190kPa | 180〜200kPa |
※ ピレリのテクニカルカタログ p.16(英語の PDF)にある DIABLO SUPERCORSA V4 SC の推奨範囲を訳し、bar を kPa に直したもの。冷間はタイヤウォーマーを使わないとき、温間はタイヤウォーマー(80℃で50分)を使ったあと
ドライブハブを戻してから、タイヤを組んだホイールをもう一度バランサーに載せます。止まったときの一番下の反対側にウェイトを仮に付け、ホイールを90度ずつ回して手を離します。どの位置でも止まったままになるまでグラム数を変え、決まったら貼ります。


| 位置 | 純正のウェイト | 組み換え後に貼ったウェイト |
|---|---|---|
| 前 | 20g | 5g |
| 後 | なし | 15g |

