YZF-R3 マフラー交換(ARROW X-Kone フルエキ・R25 から移植)

エンジンの出力を上げ、車体を軽くするために、YZF-R25 で使っていた ARROW のフルエキゾースト(AY0149、サイレンサーは X-Kone の NiXC.a)を YZF-R3 に付けました。

サイレンサーは R25 での転倒で潰れていたので、凹みの修理とリベットの打ち直しをしてから付けました。

ARROW のフルエキゾーストを付けた YZF-R3 の右側。エキパイがエンジンの下を回り、サイレンサーがリアタイヤの横に伸びている
トレーに並べた ARROW の一式。曲がった管2本、ステーとネジ穴のボスがある管、エンドキャップがカーボンのサイレンサー
R3 に付ける前の ARROW
取り付け後の ARROW のサイレンサー。右側から。カーボンのエンドキャップと ARROW の銘板が見える
取り付け後のサイレンサー(右側)

取れた ARROW のエキパイのステーを溶接してもらう(約5千円)

サーキットでの転倒で取れたエキパイのステーは、幅 50mm、厚み 1.5mm です。エキパイに2か所で溶接されていて、片側は溶接部分から剥がれ、もう片側はエキパイ側に 3〜6mm を残して割れていました。

取れたステーと、エキパイ。ステーの縁がギザギザに折れ、その隣にネジ穴付きのボスがある
取れたステーとエキパイ
取れたステーを、元の位置に当てたところ。ステーの足の縁がパイプの表面の筋に沿い、ネジ穴付きのボスがすぐ近くにある
ステーを元の位置に当てたところ

溶接は、横浜市神奈川区のタツカスタムでしてもらいました。費用は、この状態で約5千円でした。普段は預けての作業ですが、今回は無理を言って、社長に即日で対応してもらいました。人当たりがよく、知識も豊富で、次々に訪れるお客さんとの会話からも、信頼されていることが伝わってきました。おすすめしたいショップです。

溶接し直したステー。足の上辺に沿って溶接のビードが入り、右下のボスはネジ山が見える
溶接し直したステー
ステーを反対側から見たところ。足の下辺に沿って溶接のビードが入り、先に長穴が開いている
反対側から見たステーの溶接

純正のエキパイとマフラーを外す

外した順は、O2 センサー、エキゾーストパイププロテクター、サイレンサーとの結合部、シリンダーヘッド側のナットです。エキパイの固定部のボルトも外しました。

純正のエキパイに付いた O2 センサー。配線が上へ伸び、センサーの横に黒い金具が付いている
純正のエキパイに付いた O2 センサー
O2 センサーの六角にスパナを掛けているところ
スパナで緩める

エキゾーストパイププロテクターを外すと、サイレンサーの結合部を緩めやすくなります。

純正のサイレンサーと、その下に付いた黒いプロテクター
外す前の純正。サイレンサーの下の黒いカバーがプロテクター
プロテクターのボルトに六角レンチを差しているところ。奥にエキパイの継ぎ目
プロテクターのボルトを六角レンチで外す
結合部のナットにコードレスラチェットを掛けているところ
結合部のナットを緩める
シリンダーヘッド側のフランジのナットに、エクステンションを付けたラチェットを掛けているところ
ヘッド側のナットを外す
外した純正のエキパイとマフラー(黒、上)と、ARROW のエキパイ(無塗装、下)を床に並べている
外した純正(上)と ARROW(下)

液状ガスケットは2種類 ヘッド側に KC-027、差し込み式のつなぎ目に KC-084

ヘッド側には、キタコの EX ガスケット XY-06(963-0000006・2個入り)を使いました。キタコの適合表には YZF-R3 が載っています。XY-06 の銅色のガスケットに、銅製品に使える液状ガスケットの KC-027(0900-969-00010)を塗ってヘッドに貼り付けたので、取り付けるときに落ちません。

キタコの EX ガスケット(銅色・2枚入り)と、液状ガスケット2本のパッケージ
XY-06 と液状ガスケット2本
銅色のガスケット2枚。片方に黒っぽい液状ガスケットが点々と塗られ、その後ろにピンクのチューブ
KC-027 を点々と塗ったガスケット
シリンダーヘッドの2つの排気ポートに、銅色のガスケットが入っている
ヘッドの2つのポートに入れたガスケット

ARROW の差し込み式のつなぎ目には、すべて KC-084(0900-969-00040)を塗りました。純正の「ガスケット,マフラー」(54D-E4714-00)は、径が違うので使いません。

ARROW のエキパイの差し込み側の管2本の縁に、橙色の液状ガスケットが厚く塗ってある。向こうに受け側の口が2つ
KC-084 を塗った差し込み側の縁

※ 適合はキタコのマフラーガスケットの適合表(PDF)、仕様はキタコの商品ページ(XY-06・KC-027・KC-084)による(2026年10月時点)。KC-027 の使用温度範囲は -60〜200℃。KC-084 は使用温度範囲 -53〜370℃で、銅製品には使えない

O2 センサー(酸素センサー)を ARROW のエキパイに付け替える アンチシーズ LB 8060 と 25N·m

O2 センサーはヤマハ純正の 1WD-H592A-00 で、R25 と R3 で同じ品番です。ねじにはロックタイトのアンチシーズ LB 8060 を塗り、O2 センサー用の 17mm のソケットで 25N·m に締めました。

シルバーのアンチシーズ LB 8060 のスティックと、O2 センサーを手に持っている
アンチシーズ LB 8060
ARROW のエキパイのボスに入れた O2 センサー。近くにステーが付いている
ARROW のボスに入れた O2 センサー

締め付けは 15・20・25N·m と使ったトルクレンチ

仮組みした状態で、ヘッド側から順に締めました。4か所とも純正と同じ値で、トルクレンチは STAHLWILLE の MANOSKOP 730N と NANKAI を使いました。

締める箇所締付トルク
シリンダーヘッド側のナット15N·m
エキパイの固定部のボルト20N·m
サイレンサーをステーに留めるボルト20N·m
O2 センサー25N·m

※ 純正の値は YZF-R3 締め付けトルクデータの「エンジンマウント・ステップ・排気」から引用(O2 センサーは「点火・吸気・センサー」)

エキパイの固定部のボルトは、溶接したステーの長穴に通す M8 です。長さ 35mm の手持ちの物で、キャリパーマウントボルトとして売られていたと思います。純正のボルトとは長さが違います。サイレンサーは、バックステップ移植の記事で付けた汎用のアルミステーに留めています。

トルクレンチを、シリンダーヘッド側のフランジのナットに掛けているところ
ヘッド側のナット 15N·m
ARROW のエキパイの下側の固定部のボルトに、エクステンションを付けたトルクレンチを掛けているところ
エキパイの固定部のボルト 20N·m
ARROW のサイレンサーを白いステーに留めるボルトに、六角ビットを付けたトルクレンチを掛けているところ
サイレンサーをステーに留めるボルト 20N·m

つなぎ目のスプリングを KTC のテンションスプリングツール AB-7 で掛け、針金で留める

DIZZY CLUB の φ0.80mm の針金を、ワイヤーツイスターでねじって留めました。

R25 に付けていたときにスプリングが一度切れましたが、ワイヤリングをしていたので、つなぎ目は抜けませんでした。

差し込み式のつなぎ目2か所。橙色の液状ガスケットがはみ出し、ゴムカバーが付いたスプリング2本がフックに掛かっている
スプリングを掛けたつなぎ目
スプリングのフックに通した針金を、工具でねじっているところ
針金をねじって留める

ARROW フルエキの品番 AY0149 と2015年の価格

AY0149 は、2015年当時の国内の取り扱いだった N PROJECT が、YZF-R25 用のフルエキとして案内した品番です。サイレンサーは X-Kone で、型式は NiXC.a です。価格は税別 115,000円でした。

YZF-R25 用のフルエキは AY0141〜AY0152 の12タイプで、同じ案内の価格は税別 101,000〜145,000円です。

※ ARROW 本社の YZF-R3(2015〜2018年式)のページ(英語)に、エキパイとフルエキは載っていない(2026年10月時点)

使った工具 トルクレンチ、スプリングツール、ワイヤリング用品

使った工具一式。トルクレンチ2本、ラチェット、コードレスラチェット、ワイヤーツイスター、針金、ニッパー、六角レンチ、コンビネーションレンチ、ソケット類
使った工具一式